受動喫煙が胎児に与える悪影響。低体重、突然死、流産リスクも

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こんにちは。ホシ姐です。

女性の多くは妊娠すると、お腹の中の赤ちゃんの様子がとても気になりますよね?

男の子なのか女の子なのか、私と夫のどちらに似ているのか、すくすく育っているか、健康体なのかどうか…。

私もそうでした。すごく気になって、インターネットで色々調べたりもしました。

産科で特別な検査はしなかったんですが、なるべく元気な赤ちゃんが生まれるように出来る限りのことをしようと思いました。栄養に気をつけたり、ストレスを溜めないようにしたり、マタニティピラティスをしたり、呼吸法を練習したり…。そんな努力を通じて、赤ちゃんの誕生がどんどん楽しみになっていきましたよ。

そこで今回は妊娠しているママにとって気になる話題の1つ、「受動喫煙がお腹の赤ちゃんに与える影響」についてお話ししたいと思います。

 

 

1.受動喫煙について

1.受動喫煙とは?

ご自身に喫煙の習慣があったり、ご家族に喫煙者がいる方は、受動喫煙という言葉を聞いたことがあると思います。

タバコの害については、最近盛んに言われるようになって来ているので、無関心ではいられませんよね?

でも、受動喫煙について正しい知識と理解がなければ、大切な家族の健康を守ることはできません!

私と一緒に受動喫煙についてお勉強していきましょう!

タバコの煙は主流煙と副流煙、呼出煙に大別されます。

・主流煙…

喫煙者が吸い込む煙です。吸うことによって引き寄せられた酸素がタバコを高い温度(900度)で燃焼させるので、有害物質が少し分解されます。また、フィルターの通過によっても有害性や刺激性が少し緩和されています。

 

・副流煙…

タバコをただ手に持っている時に先から出る煙です。酸素不足による不完全燃焼が起きているために、有害な一酸化炭素を多く含みます。燃焼温度が低いので、多くの有害物質は分解されずに空気中に拡散します。フィルターを通していないので刺激性も強く、目や鼻粘膜、喉に強いダメージを与えます。

 

・呼出煙…

喫煙者が吸い込んだ主流煙は全てが肺から吸収される訳ではありません。一部は肺に残り、吐く息と一緒に空気中に出てきます。これを呼出煙と言います。呼出煙はタバコを吸った後、何時間も喫煙者の口から出続けます。もちろん、その煙には有害物質が含まれています!

 

 

2.サードハンドスモークとは?

タバコの煙が部屋の壁や家具、カーテンなどに付着すると、それらが汚染源となって有害物質を放出し続けることをサードハンドスモーク、あるいは三次喫煙、残留受動喫煙などと呼びます。新しい受動喫煙の考え方です。

愛煙家の方の中には、サードハンドスモークを気にするなんて過敏だ!と言う人や、サードハンドスモークは受動喫煙に暴露歴のない人たちが病気になった時の原因のこじつけだ!という人がいます。

成人喫煙率がものすごく高かった時代を経て現在世界一の長寿国なんだから、三次喫煙の害なんて幻だよと言いたいみたい。

 

でも、これは間違っていると思います。

 

まず、サードハンドスモークが受動喫煙に暴露歴のない人たちのこじつけだとい前提が違います。嫌煙家の中に病気の全てはタバコが原因だと主張する人がいらっしゃるのかしら。

すべての病気がタバコに通じる訳ないですよね…?もし、そのような考え方をされているのであれば、過敏だと思いますが。

タバコに関係なく起こる病気だって当然あります。遺伝的素因やタバコ以外の生活習慣、体質、ストレス、挙げればキリがありません。サードハンドスモークが問題視されるのは、有害性物質の放出が科学的に証明されているからであり、吸えば吸うほど生活環境に蓄積するからであり、受動喫煙の有害性に無知だったり無関心だったりすることが理由で喫煙者が他の人の健康を傷つけているからです。また、身近な人や大切な人の健康が損なわれるということが広く知れ渡れば、喫煙者のマナーも変わると思われているからです。

喫煙率を寿命と結びつけて考えるのも違います。寿命と相関するのは喫煙量と喫煙歴ですね。

反論はこの辺でやめておきますが。いずれにしても、受動喫煙には様々な形があることを知って頂きたいと思います。

 

3.副流煙は主流煙より有害である!

「受動喫煙とは?」の説明のところで少し述べましたが、副流煙の方が主流煙より有害です。

具体的なデータを挙げてみたいと思います。

 

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これはほんの一部です。

タバコには4000種類の化学物質は含まれ、うち200種類は有害物質、分かっているだけでも60種類が発がん性物質なのです!

タバコを吸っている本人より、周りの人が悪い煙を吸い、健康を害するなんて酷い話だと思いませんか?

 

2.お腹の赤ちゃんに与えるリスク

喫煙者の方はそろそろ読むのが嫌になってきているかもしれませんが、話はまだまだ続きます。

 

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1.受動喫煙が胎児に影響するメカニズム

受動喫煙がお腹の中の赤ちゃんに影響するメカニズムは、妊婦さん自身が喫煙者である場合と一緒です。

メカニズムはこう↓

①妊婦さんがタバコの煙を吸い込み、ニコチンや一酸化炭素を取り込む。

②ニコチンの薬理作用によって、妊婦さんの血管やヘソの緒の中の血管が収縮する。

③一酸化炭素は酸素より優先的に赤血球のヘモグロビンに結合してしまうので、本来運搬されるべき酸素が行き渡らなくなる。

④赤ちゃんは栄養不足と酸素不足になる。

妊婦さんがタバコを吸うと赤ちゃんが小さく生まれるという話を聞いたことがありませんか?

…上記のようにして起こるのですね。

タバコの害について理解が不足している妊婦さんの中には、タバコを吸うとお産が楽になるなどという恐ろしい勘違いをしている人がいます。絶対やめてください。酸素と栄養が届かないから赤ちゃんが小さいままなんですよ!

 

 

2.受動喫煙が胎児に与える影響

お腹の中の赤ちゃんに及ぼす影響もまた、程度の差こそあれ、妊婦さん自身が喫煙者である場合と同質と言えます。

日本小児科学会の加治氏によれば、受動喫煙のある妊婦の胎児に流入するニコチン量 は、喫煙習慣のある妊婦の胎児に流入する量の約5分の1程度、一酸化炭素の流入量は約3分の1程度とのことです。これは 妊婦さんや胎児の毛髪中に含まれるニコチン濃度、コチニン濃度を測定したり、人為的に受動喫煙環境を作って血中の一酸化炭素濃度を測定した結果の推定値です(詳細を知りたい方はこちらの論文をご覧下さい)。

自身が吸ってなくても、結構影響度は高いと言えるんじゃないでしょうか?

さて、ここからは具体的な影響内容ですが、妊婦さんが喫煙者である場合と基本的に同質なので、喫煙した場合の影響を紹介します。

 

①流産、早産の増加

喫煙によって妊娠合併症の増加や正常な胎盤形成が妨げられることが知られています。胎盤早期剥離の頻度が高 まり、早産、死産の増加につながるそうです。

 

②奇形リスクの増加

女性の中には妊娠したら禁煙しようと考える方がいるようですが、赤ちゃんを望むのであれば妊娠前から禁煙してください。タバコは不妊の原因になりますし、妊娠が分かるタイミングですでに胎児 の重要な器官が形成される胚芽期(妊娠第3~8週)が過ぎていることもあります。タバコと胎児奇形 との関連性を指摘する報告はたくさんあります。

 

③出生後の乳幼児突然死症候群(SIDS)の増加

喫煙により、生まれてくる赤ちゃんのSIDSのリスクは1.6〜4.4倍になるそうです。受動喫煙についても起こり得るリスクは同じです。これについてはまだ原因がはっきりしないものの、お腹の赤ちゃんがが慢性 的に低酸素状態に置かれることによって中枢神経系の発 達が障害され、呼吸・循環機能に異常が生じると いう説が有力です。

どのリスクについても言えることですが、1日何本までならリスクが低いのか?などという考えは捨てましょう。

何本であれ喫煙したらリスクが高まる、という考えをした方が良いです。受動喫煙していなくたって、女性は妊娠するとお腹の中の赤ちゃんが元気に育っているかすごく気になりだすんですから!それがママなんです。妊娠に気づいてから喫煙習慣を後悔するのはとても苦しいということを知ってもらいたいと思います。

 

④新生児の低体重化

喫煙習慣のある妊婦さんから生まれた赤ちゃんは、喫煙習慣のない妊婦さんから生まれた赤ちゃんに比べて体重が200g前後少ないそうです。これはニコチンによる血管収縮で、赤ちゃんに影響がいかないからですね。200gくらい…と思うかもしれませんが、赤ちゃんの200gの差は大きいです!3キロくらいで生まれるのですから。

それに、喫煙や受動喫煙収縮がある場合は母乳が出づらくなるので、長らく赤ちゃんの成長に影響することになります。

 

⑤新生児の将来の肥満、糖尿病リスク

お腹の中の赤ちゃんが長く低栄養状態に陥ると、赤ちゃんは少ない栄養をより効率よく取り込むような体質になります。生きるために順応するんですね。この体質は生まれてからも受け継がれます。太りやすい体質(省エネルギー、脂肪蓄積体質)となるということです。そのため、大人になってから高血圧、肥満、糖尿病、高脂血症などのメタボリックシンドロームになり易く、虚血性心疾患の発症リスクが高まります(Barker仮説)。

 

⑥知能発達障害、ADHDのリスク

喫煙する妊婦さんから生まれた子どもは、喫煙しない妊婦 さんから生まれた子どもに比べて知能発達の面で劣るという報告 や、ADHDを発症する確率が2〜3倍に高まるという報告があります。機序についてはまだ明らかではありませんが、 胎児期の脳が低酸素状態に置かれ、また様々な化学物質 に曝露されることによって障害を受けるためであろうと 考えられています。

 

 

3.まとめ

今回は受動喫煙がお腹の赤ちゃんに与える影響についてのお話でした。

喫煙(受動喫煙)がお腹の赤ちゃんに与える影響は内容的にも深刻なものが多いです。喫煙してい妊婦さんや、受動喫煙を余儀なくされている妊婦さんの中にはこの記事を読まなきゃよかったと思った方もいるかもしれません。過度の不安を煽るのはよくないという批判もあるでしょう。

私が今回のような記事を書いたのは、知らなかったで済ませるべきでない問題だと思ったからです。

元気な赤ちゃんが欲しいと心から願っている夫婦が2人とも喫煙していたり、ママが受動喫煙環境に置かれているのはおかしいです。

受動喫煙の害を気にしてこのブログを訪問して下さった方の多くは、妊娠中の女性だと想像しますが、男性の方々にも受動喫煙の赤ちゃんに対する有害性を認識する人が増え、元気な赤ちゃんを産むために夫婦揃って禁煙の努力をしよう、赤ちゃんを迎えるための環境を整えようという考えが世の中に広がることを願ってやみません。

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