出生率低迷、数字に現れない少子化問題の真相はママに聞け!

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こんにちは。最近2人目を出産したホシ姐です!生後2ヶ月半になったチビすけ2号は、もう首が据わった様子。子供の成長は早いです!

今日はとあるSNSにて少子化問題がアツく議論されており、それをみて思ったことを真面目に書いてみます。

 

今年の10月7日に第3次安倍改造内閣の発足に先立って、安倍総理が会見を行いました。その中に、希望出生率1.8、一億総活躍の中核としての女性の輝く社会作りというのがありました。
これについて、女性が社会進出すれば出生率むしろ下がるのではないか?という意見が出ており議論をよんでいます。まあ当然です。
SNS上では、先進諸国における出生率と女性の労働力率を比較したり、宗教圏毎に出生率を比較したり、近代化によるライフスタイルの変化やマインドの変化について論じられたりしております。少子化について真剣に考えている人たちが沢山いて、皆よく勉強されているな~と驚いた次第です。近代化とマインドの変化については、なるほどそうだな~と共感できるポイントも多かったです。

 

実際のところ、女性の社会進出と出生率の関係はどうなっているのでしょうか?

 

1.OECD加盟24か国における女性労働力率と合計特殊出生率が意味するものとは

まずは、こちらをご覧ください。内閣府男女共同参画局〜男女共同参画社会の形成の状況

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このグラフ、実に興味深いです。

日本の位置(赤印)がだんだん左の方にシフトしているように見えますが、実際はそうではありません。まずは1970年、1985年、2000年の横軸の目盛りをご覧ください。 70年には女性の労働力率はせいぜい高くても60%くらいだったのが、変わったんです。女性の社会進出が進んで、70%、80%、90%の国々が出て来たんですね。30年もの間に、女性の社会進出がワアっと進んだ国々があるということなんです。日本はというと、この間大体同じ水準をキープ。女性の社会進出は進んでおりません。横軸の目盛りの振り方が変わったので、見た目上日本の位置が左にシフトしたように見えています。

次に、グラフの傾きを見てみましょう。1970年は、女性の労働力率と出生率は負の相関をしております。つまり、女性の社会進出が進めば進むほど、出生率は低くなる傾向にありました。

 

1985年になって、今度は相関直線の傾きがほぼ0になります。つまり、労働参加率に係らず、出生率はほぼ一定になりました。70年に比べて、OECD加盟国全体の出生率が下がっております。これはなぜか?グラフからは分かりませんが、国が豊かになり、生活の質が変わったせいかもしれません。子供を労働力として見なくなったため、乳児死亡率が下がったため、生活の質向上に価値を置くようになったため、子供の教育にお金をかけるようになったため、など色々な要因が考えられますね。識字率や進学率、GDPなどと比較してみると面白いかも?

 

2000年になると、グラフの傾きが正になります。これはつまり、OECD加盟国では、労働参加率が高いほど出生率が高いという方向に転じたことを意味しています。すごいことじゃないですか?本当なのかな?とちょっと疑いたくなりますね。女性が働ける社会ほど、出生率が高いって。そんなことが起こりえるのです。ちなみに、出生率は依然として全体的に低い傾向にあるようで、高くても2.0付近です。

 

この3つのグラフが意味するものは、なんでしょうか?私が読み取ったものは、まとめるとこうです。

 

•1970年〜2000年にかけて、OECD加盟国では急速に女性の社会進出が進んだ。

•1970年〜1985年にかけて、OECD加盟国では急速に合計特殊出生率が低下した。

•女性の労働参加率と合計特殊出生率は負の相関を示すとは限らない。

 

3番目の項について、さっき「正の相関だって言ったじゃない」と思う方もいらっしゃるでしょうが、敢えてこうしました。なぜなら、今の日本の皆さんが安倍内閣に対して疑問に思っていること、すなわち女性が社会進出すれば出生率むしろ下がるのではないか?」に対する答えとして適当かと思ったからです。

それと、注意したいのはこのグラフはあくまで、「各国の事実を示したものに過ぎない」ということです。調べてみたらそうなっていましたというだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。詳細は次に述べますが、今の日本で女性の労働参加率をあげるための働きかけをすると、果たして出生率はどうなるのか?ということを十分考慮する必要があります。

このグラフを見て、「労働力率が高くても出生率が比較的高い国があるから、背景を探って見習いたいな~」と日本政府はそう思っているだけなのであります。

 

2.女性の社会進出後進国、ニッポン!

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次に、こちらのグラフをご覧ください。日本とアメリカ・オランダ・ノルウェーの女性労働力率と合計特殊出生率の推移

日本とアメリカ、オランダ、ノルウェーの女性の労働参加率と合計特殊出生率の推移(1970〜2000年)であります。

これを見ると、70年には日本は女性の社会進出の先進国でありました。ところが、30年の間に他の国々で女性の社会進出が急に進み、日本は一気に抜かれてしまいます。アメリカとノルウェーは、女性が社会進出し始めて、一時的に出生率が下がっていますが、その後盛り返しています。

オランダはちょっと特殊で、それほど女性の社会進出が進んでいない段階(労働力率25~35%の間)でガクっと出生率が落ち込んでいますが、その後は労働力率の増加に伴って出生率も回復しております、それも一度も落ち込むこと無く…。一体どんなシステムを作ったらこんなことが起こりえるのか、不思議ですよね。

ちなみに、日本における女性の労働力率は30年間ほぼ変わること無く、出生率だけが下がり続けているという、トホホな状態です。

 

このグラフから読み取れることは何でしょうか?

私は統計の専門家ではありませんし、出生率の低下について詳しく勉強した訳でもないですが、このグラフでいうところの変数、つまり出生率や女性の労働力率はそれぞれに複数の変動要因があります。ここでいう変動要因とは、文化や国民性、社会の認識や反応、気候、経済事情、法律などを指すでしょうか、もっと沢山あるかもしれませんが、とにかく様々な要因が包含された結果が出生率、労働力率として数字に表れて来ます。

ですから、女性の労働力率を上げたい、出生率を上げたいと思う時、双方の増加を妨げている要因をしっかり洗い出す必要があります。そしてこのグラフを見て明らかなのは、日本においては働かない、働けないという状態が直接的に出生率の高さ低さにつながっていないということ、そして他の国々は何らかの対策を講じて、女性の社会進出と出生率の向上に成功しているということなんですね。

 

3.出生率と労働参加率の変動要因とは

最後にこちらのグラフをご覧ください。日本とアメリカ・オランダ・ノルウェーの社会環境

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一応、日本政府は変動要因について洗い出しを図っているようです(笑)。

このグラフすごく見にくいんですが、目を凝らすと各項目がエモーショナルな感じになっておりまして、何を判定基準にして点数を付けたものだか、よく分かりません…。

見ると、日本は他国に比べて「仕事と生活の両立の可能性」「子育て支援の実情」「ライフスタイル選択の多様性」の全てにおいて劣っていることが分かります。トホホ…。なんでしょうね、日本の伝統的サラリーマンスピリットがそうさせるんでしょうか…。

グラフから、労働環境と生活のリバランスが女性の労働参加率と出生率の向上に重要なんではないかい〜?と政府は思ったかもしれませんね。

うん、なかなか良い線いってると思います。

ただ、注意したいのは他国の例はヒントにしかならない、ということです。リバランスのために必要なのは何なのか、具体的に調査する必要があります。国ごとの結果を1つのグラフにプロットすることはできても、我が国における出生率の変動要因、労働力率の変動要因は見えてこないんです。グラフはこんなことが起きている!というのが分かるだけです。

ある事柄と事柄の間に関係性を見出し、全体としての傾向を捉えるのが統計学ですが、そもそも少子化問題で議論されるべきは「我が国における出生率がなぜ低いのか、なぜ上がらないのか」な訳です。他の国々でしたことを真似すればいいとは限りません。日本と他国では変動要因が違っている可能性があることを忘れてはいけないと思います。

個人的には、今の子育て世代の多くが抱えている「将来(老後)の経済的不安」が払拭されなければ、女性の社会進出が進んでも出生率は改善しないと思っておりますが、皆さんいかがでしょう?

 

4.数字に現れない少子化問題の真相はママに聞け!

過激な見出しを付けてしまいましたが…。別にママ限定でなくて結構です。

SNSや新聞、テレビなどを見ていると、少子化について熱く議論している人たちの多くが結婚や出産や子育てを殆ど経験していないのでは…と思うことありませんか?子供がいたとしても、積極的に育児に参加していなかったり、庶民的な育児とはかけ離れた生活レベルだったり…そのような人たちが中心となるような組織の指揮のもと、有効な対策を打ち出すことができるんでしょうか。

想像力って大切だと思うんです。

子育ての経験を通じてこそ、「もしかしたら…なのかもしれない」という想像力が働き、子供が欲しくても持てない様々なシチュエーションにある人たち皆が恩恵を受けられる、良い案が浮かぶのではないかと私は思いますね。

 

それからもう一つ。

出産適齢期の人たち、今まさに子育て中の人たちがもっと意見をバンバン言うべきなんじゃないでしょうか?皆思うことがあるのに言ってないんじゃないでしょうか?私を含めてですけど…。

 

そういうシステムがあっても良いんじゃございませんこと?

 

例えば既に子供が1人いる家庭で、「もっとこういうサポートがあれば2人以上産みたいと思う」という意見、「こうだから、2人目を諦めました」という意見、まだ子供のいない人たちについては「結婚や出産の為にはこんなサポートが必要」という意見など、将来的に子供を希望している場合、個々に抱えている問題は比較的はっきりしているのではないかと思います。
それなのに出産適齢期にある男女の生の意見こうです!だから、政府はこうします!といった展開をあまり耳にしないのはどうしてなんでしょう?と疑問に思った次第です。
世の男性女性がもっとアピールする!そして国はナイーブな問題であることを承知の上で踏み込んでいかないと、出生率低下を引き起こしている真の変動要因は見えてこないと思うんですね。国の根幹に係ることなんですから、そんなこと聞いてくるなんて失礼だ!と言われても仕方ないと思います。推測だけではどうしようもない問題ですし、現状に即した対策を打ち出さないと出生率は改善しません。意見を効率よく集める為のシステムや質問を準備するのはとても難しく、調査に賛成しない人も多いかもしれませんが、国に要望を訴えられるものなら訴えたいという人だって相当いると思うんです。
まずは集めた意見の中の多くに共通することを政策に取り入れるのが、少子化問題を打開する第一歩になるのではないでしょうか。

 

価値観もライフスタイルも多様化する現代ですから、少子化対策としての求められるサポートも多様化しているのではないかと思います。大都市圏に住む人、地方都市に住む人、田舎に住む人、それぞれが抱えている問題は傾向が異なるでしょうし、仕事をしている女性としていない女性でも異なるでしょう。とにかく色々なんですね。ですから、画一的な少子化対策を打ち出すのは難しい。
そして、効な対策を講じるには、数字から原因を推測するだけではいけなくて、やはり当事者たちの声を沢山集める必要があると思います。「真相はママに聞け!」というタイトルを付けたのは、要するにそういうことなんですよ。
適齢期の男性女性が簡単にアピールできるシステムがあったらいいですね。もしかしたら既にあるのかもしれないですが、あるのなら存在感を増して欲しいと思います。

 

最後に今日の話の中で、女性の声が…限定的なという書き方をしたことについて、気になる方もいるかもしれません。これは子育てをする際、女性が育児の主担当となることが多く、それに伴う様々なイベントが二人目以降の出産にブレーキをかけているのではないかという、個人的な見解に基づく表現ですが、男性からの意見を聞くのも当然良いと思っています。ご了承ください。

 

次回は、私が個人的な経験を通じて感じた「出産の壁」について書いてみたいと思います。

 

2人目の出産の壁はコレ!→出産は貧乏の始まり!パートは出産手当なし?2人目が産みづらい社会

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