早いもので11月も終わり。そろそろ年末年始に向けての準備を意識するころになりました。親戚や友人から喪中はがきを受け取る季節でもありますね。
喪中はがき=身内に不幸があって、「新年の挨拶を遠慮いたします」と近しい人に伝えるためのもの。
私も一度だけ、祖父が亡くなったときに出したことがあるのですが、年末近くに突然亡くなったので親と一緒に結構慌てました。
不幸があったけど、喪中ハガキどうする?
年賀状を受け取っちゃっていいのかな…?
みたいなね。
今回はそんな経験を踏まえて大人の常識、「喪中はがき」の出し方と年末に身内に不幸があった場合の対処法について書いてみたいと思います。
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1.喪中ハガキは誰に・いつ出すのがいいのか?
年賀状は仕事上おつ付き合いのある方や、しばらく会っていない知人友人に宛てて出すことがありますが、喪中はがきはどうなんでしょうか?
喪中はがきの一般的な文面を見てみましょう↓
「喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます。
祖父〇〇が□月□日に××歳で永眠いたしました。生前に賜りました御厚情に心からお礼申し上げますとともに、皆様に良い年が訪れますようお祈りいたします。」
という感じになります。
喪中はがきを誰に出すかを判断するのには文面にある「生前に賜りました御厚情」、これがポイントです。
故人が喪中はがきの宛先の人との生前のお付き合いに感謝している訳ですから、故人を知らない方に宛てて喪中はがきを出すのはおかしいのです。
毎年年賀状をやり取りしている人たち全員に宛てて喪中はがきを送っている人も多いみたいですが、喪中はがきは年賀状よりももっと限定した人たちに送るべきものです。
例を挙げると、故人を含め家族ぐるみでお付き合いをしていたお相手や、たまに連絡をとる位の親戚など。
出す期間は、11月~12月上旬までが適当です。受け取る相手が年賀状の用意をしてしまってからでは遅いので(→もっと早くに教えてよ!ということになる)。
お葬式に参列した身内や故人の友人などは不幸があったことをお互いに分かっているので、喪中はがきを出す必要がありません。
一方で、仕事仲間(特に上司)と毎年年賀状のやり取りをされる方は、故人と直接関わり合いのない相手にも喪中はがきを出しておきたいと思うかもしれません。せっかく年賀状をいただいたのに、自分が出さないのは失礼にあたると考えるからです。
こういう場合は、プライベートと仕事とをきっちり分けて、仕事上のお付き合いのある方には年賀状を出してしまうという手もあります。本当はめでたく新年を迎えることは出来ないけれど、プライベートなことを敢えて仕事仲間にカミングアウトする必要もなし…という割り切った考え方です。
もしくは、年賀状を返さずにお正月が明けた時点で寒中見舞いを出しても良いようです。年賀状を頂いたお礼と、喪中であったために年賀状を出せなかったことをお伝えするのがポイント。こちらは1月8日~2月3日までの間に出すのが一般的です。
とは言え、世の殆どの会社は1月8日よりも前に仕事が始まってしまいます。寒中見舞いを相手が受け取る前に職場で顔を合わせたら、バツの悪い思いがするかも…?
そういう場合は年明けに、
「喪中のため新年のご挨拶は控えさせて頂きますが、今年もどうぞよろしくお願いします」
と言うと良いでしょう。
2.喪中の範囲は?
身内に不幸があったとき、自分が喪中はがきを出すべきなのかどうか迷うことがあるかもしれません。親や兄弟、祖父母なら絶対だすと分かるけれど、義理の祖父母とか…喪中の知らせを出すかどうか迷うところです。
一般的には、故人から見て2親等までが喪中の範囲と言われています。
故人から見て…というのが少し分かりづらいので自分に置き換えると
・自分の祖父母
・自分の親
・自分の配偶者
・自分の子
・自分の兄弟姉妹
・自分の孫
が亡くなった時は1年間喪に服するということです。
ひいおじいさん・おばあさんや義理の兄弟姉妹に関しては喪中にする人もいれば、しない人もいるそうで、微妙なところ。日頃から自分と故人に共通して交流のあった方がいるのなら、喪中はがきを出すのが良いでしょう。
おじさんやおばさん(親の兄弟姉妹)、いとこが亡くなった時には喪中としない方の方が多いようです。
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3.年末に身内に不幸があったら?
私の祖父は年末に亡くなったので、このパターンです。
あれは確か12月23日だったと思います。我が家は毎年年賀状を用意するのが遅い方だったので、年賀状はまだ出していなかったのですが、喪中はがきを出すには時期が遅すぎるということになり、「年賀状も喪中はがきも出さずに、年賀状を頂いた相手に寒中見舞いを出す」ことで対応しました。
余談ですが、年賀状を印刷してしまった後に身内に不幸があった場合、投函前のお年玉付き年賀はがきについては通常切手と交換することが出来ます。年末に身内に不幸があったことを郵便局の窓口(簡易郵便居を除く)で申し出て、所定の請求書に必要事項を記入するという簡単な手続きです。年賀はがきの発売期間中であれば無料で交換してもらえる(期間外になると手数料が発生します)ので、交換は早めに済ませるのがおすすめです。
では年賀状を投函してしまってから身内に不幸があった場合はどうなのでしょう?…これが一番難しい問題です。
あまり知られていませんが、郵便物は配達前であれば、近隣の集配郵便局で身分証明書を提示後、宛先や差出人などを申し出て「取り戻し請求」をすることで無料で返却してもらうことが可能です。しかし、集配郵便局を出てしまった後だと1通に付き410~570円の料金がかかります。
年末年始、郵便局のスタッフは大忙し。取り戻し請求をしたとしても、確実に取り戻しますとは断言できないのが現状です。
もし身内に容態の悪い方がいらっしゃるのなら、年賀状はギリギリまで投函しないでおいておくのが無難かもしれません。年賀状は松の内(1月7日)までに届けば良いわけですから極端な話、元旦に投函しても何とかなります。
万が一、投函してから身内に不幸があった場合は、先述の通り「この人には喪中であることを知らせなければ今後の人間関係に影響する」と思われる相手を厳選して取り戻し請求をするなり、改めて寒中見舞いを出すなりすると良いと思います。
寒中見舞いにいつ亡くなったのか書いておけば、「年賀状を投函した後に不幸があったのだな」ということが相手に伝わるでしょうから。受け取った相手は別に失礼を感じないでしょう。
4.まとめ
ということで、長くなりましたが…今回は「喪中はがきの出し方」と「年末に身内に不幸があった場合の対処法」についてのお話でした。
まとめると、喪中はがきは、
・11月~12月上旬に届くように出す
・年賀状をやり取りする相手全員に向けて出すものではない。送る相手は厳選しよう。
・故人を知らないが自分にとって大事な付き合いのある方には、年賀状を出すか、寒中見舞いを出すか、口頭できちんと新年の挨拶をすること。
・喪に服する範囲は2親等までが一般的。
・年末に不幸があった場合は、年明けに寒中見舞いを出す。年賀状を投函してしまった場合は取り戻し請求出来るが、改めて寒中見舞いを出せば問題なし。
となります。
また一つ、大人の常識が身に付いてしまいました…!
取り戻し請求の話や喪中の範囲については、私も今回初めて勉強させていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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